霊的真理とともに歩む

──真のスピリチュアリズム普及のために

不完全なこの世

夜空を見上げた先にある宇宙は、自然法則に支配された世界です。物質世界においても、完全な物理法則に則って運営されています。 そうでなければ、日本の科学技術が誇るはやぶさはやぶさ2は小惑星探査に成功しませんでした。

 

しかしわたしたち人間が置かれている状況を見ると、この世(物的世界)は不平等で不完全な世界です。

 

人間を含む生物は、生まれてすぐ死ぬものがいる一方、天寿を全うして死ぬものがいます。
生態系の上位者に捕食されて死ぬ生物がいます。奇形で生まれるものもいます。
植物でも、大きく育つ種もあれば、ひ弱で発芽しない種もあります。

 

ずっと、この不条理さは仕方のないことなのかとおもってきました。

そして、ある意味諦観し、割り切って生きてきました。

不公平不完全について、見て見ぬふりをしてきたといっても過言ではありません。

 

でも、もしわたしがハンディキャップを持って生まれていたとしたら、なぜ生命は不完全なのか今よりももっと疑問におもい、突き詰めてかんがえ、苦しんでいたかもしれません。
でも、シルバーバーチの霊訓を読むと、だんだんと、生命がちゃんと自然法則(神の摂理)に則って活動していることが理解できました。

 

シルバーバーチは、この物質界は不完全な世界だ、と述べています。

宇宙はただただ感嘆するばかりの見事な法則によって支配されております。完璧な叡智によって創造されているからです。法則が狂うということは絶対にありません。時に不公平のように思えることがあるのは全体の一部だけを見ているからです。『シルバーバーチの霊訓』1 十章 質問に答える

 

地球は完全な状態で創造されたのではありません。個々の人間も完全な状態で創造されたのではありません。完全性を潜在的に宿しているということです。その潜在的完全性が神からの霊的遺産であり、これを開発することが個人の責務ということです。『シルバーバーチの霊訓』1 四章 物に惑わされない生き方

 

この言葉から、生命そのものは霊的には完全性を宿しているけれども、物的身体に宿っている以上、完全にはなりきれず、完全性をひたすら目指して進化するもの、といえそうです。

 

また、次のようにも述べています。
長いのですが、引用します。

私にとって神々は永遠不変にして全知全能の摂理としての宇宙の大霊です。私はその摂理にいかなる不完全さも欠陥も不備も見つけたことがありません。原因と結果の連鎖関係が完璧です。この複雑を極めた宇宙の生命活動のあらゆる側面において完璧な配慮が行きわたっております。例えば極大から極微までの無数の形と色を持つ生物が存在し、その一つ一つが完全なメカニズムで生命を維持している事実に目を向けていただければ、神の法則の全構図と全組織がいかに包括的かつ完全であるかを認識されるはずです。私にとって神とは法則であり、法則がすなわち神です。ただ、あなた方は不完全な物質の世界に生活しておられるということです。

 

物質の世界に生きておられる皆さんは、今のところはその物質界すら五つの物的感覚でしか理解できない限られた条件下で限りある精神を通して自我を表現しておられるわけです。物的身体に宿っているかぎりは、その五感がまわりの出来ごとを認識する範囲を決定づけます。それ故あなた方は完全無欠というものを理解すること自体が不可能なのです。五感に束縛されているかぎりは神の存在、言いかえれば神の法則の働きを理解することは不可能です。その限界ゆえに法則の働きが不完全に思えることがあるかも知れませんが、知識と理解力が増し、より深い叡智を持って同じ問題を眺めれば、それまでの捉え方が間違っていたことに気づきはじめます。物質の世界は進化の途上にあります。『シルバーバーチの霊訓』3 十二章 神とは

 

わたしたちはさまざまな法則のなかで生きていて、五感で知覚できるのは物理法則だけで、ほかにも因果律などさまざまな法則があり、霊的真理を理解すれば、すくなくとも因果律の法則は実感できるようになります。

わたしのような疑問を持っているかたに、ぜひ霊的真理を知っていただきたいと切望しています。